
日々進歩する医療。
患者の命と健康を守る使命を
遂行するために研鑚を重ねるドクター。
医療へのパッションやミッションなどの
他では語られない生き様に迫ります。



Doctor File
稲毛 達朗
あおぞら診療所 院長
兵庫医科大学を卒業し、けいゆう病院の初期研修を経て東邦大学医療センター大森病院の泌尿器科に入局。大学病院や出向先の水戸赤十字病院で様々な泌尿器科悪性腫瘍の患者を担当した。緩和ケアに携わるようになり、訪問診療に興味を持つ。地域医療の担い手をなるため2024年4月に
あおぞら診療所を開設した。

“限りある命に向き合うお手伝いを”
現在の仕事についた経緯は?
泌尿器科医として手術や悪性腫瘍の終末期に携わっていく中で全身状態が悪化してしまう患者さんが多くいらっしゃいました。比較的予後の良いとされている前立腺癌の患者さんでも発見が遅れてしまい全身転移が出現した状態で外来を受診され、闘病の末ご自宅に帰ることができず残念な思いをされる症例も多く経験しました。そういった患者さんであっても自宅で療養できるような充実した在宅医療を提供したいと思い在宅支援診療所での勤務を経て故郷である香川県高松市での開業に至りました。
仕事への取組み
在宅医療は幅広く疾患を診ることが求められ、どのような領域においても奥が深いため、今まであまり関わることが少なかった領域であってもしっかりと対応できるように自分磨きを行っています。しかし、それは現実的には磨けばすぐに身に付き診療できるものではありません。その間の診療が疎かになってしまっては患者さんにご迷惑をおかけすることになります。そのため各専門の先生方へ助言を求めるとともに、すぐに相談のできる体制を整えることも訪問診療のクリニックを運営する立場の者として非常に大切な役割と考えています。
そう思えるようになったきっかけ
在宅医療では訪問診療を希望される方々すべてに提供できるものではありません。例えば診療できない疾患がある場合です。訪問診療を希望される方々の抱える疾患は多岐に渡ります。例えば骨まで露出した床ずれを有する方や、末期がんの方、神経難病の方、それぞれの疾患に
対応するには幅広い知識や経験が求められます。在宅医療を希望された方が残念な思いをされない為にもお断りすることがないような幅広く診察することができるクリニックが必要であると感じました。
今後の目標

診療可能な疾患について、自身の治験や経験を深めることもそうですが、各診療科の専門の先生方にもご協力をいただき、あおぞら診療所であればどのような疾患をお持ちの方でも安心して診てもらえると言っていただけるようなクリニックを目指していきたいと考えています。